【実録】実質0円留学は詐欺?!知っておくべきリスクとは

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近年、ネットでよく目にする0円留学。

「お金がないけど留学したい!」

と望む人によっては、神のような方法ですよね。

これを読んでいるあなたも、プログラムに参加中、もしくは今まさに大きな決断をしようとしているところでしょう。

そして、私はその神のような方法で、実質0円で留学しました!

と、言いたいところですが…

私は今、生活もあまり余裕もなく、貯金もほとんどできない生活をしています。

笑えない…

そんな神のような方法を信じて留学した私の実録を、偽りなく公開します!

実質0円留学を考えている方は、こういった例もあるという、1つの判断材料にしていただければと思います。

 

実質0円留学とは?

まず、実質0円留学とは何か、を説明します。

実質0円留学は、大きく分けて2種類あります。

  • コールセンター(日本語対応)で無償で働くことによって、提携の語学学校にタダで通える。
  • 語学学校卒業後、有給インターンシップに参加することにより、実質0円になる。

簡単に言えば“働くことで留学費用を相殺する”といった内容です。

ですので、航空券を買ったり、海外保険に加入したり、留学前に必要な費用をエージェントを通して支払う必要があります。

最初から0円で留学できるわけではありませんので、ご注意くださいね。

 

私が参加したプログラム

私が参加したのは、後者の“語学留学+有給インターンシップ”でした。

10年前くらい前から留学してみたい!英語話せるようになりたい!という願望は抱いていたんですが、

  • 高額な費用
  • 長期休暇
  • 勇気…

がなくて、なかなか実現しませんでした…

ですが、安く行ける方法はないか、情報だけは常に仕入れていました。

そんな中で見つけた“実質0円留学”。早速説明会に参加しました。

そして、

  • 実質0円留学の秘密
  • 海外の時給の良さ
  • 生きた英語が身に付く

などメリット満載のお話を素直に聞き…

 

「はじめに高額な費用がかかるにしても、半年働くことで回収できるならいいか!」

「人生1度きりなのに、今行かないでいつ行くの!?」

「インターンが終わったら、旅行して帰ろう♪」

なんて、急にわくわくしてきたのを覚えています。

 

 

留学前にかかった費用の詳細を公開!

今回の私の留学の条件は

  • オーストラリア
  • ワーキングホリデービザ
  • ホテルでのインターンシップ

です。

そして、留学前にかかった費用が↓コチラ↓

プログラム参加費

(語学学校4ヶ月含む)

61万円

ホームステイ1ヶ月

11万円

アパート滞在費

3ヶ月

23万円

アパートデポジット(敷金)

7万円

(退去時返金あり)

ホームステイ・アパート手配費

3万円

ビザ申請費

4万円

海外保険加入費

21万円

航空券

5万円

合計

135万円

※わかりやすいように日本円にしていますが、実際はその時のレートによって異なります。

※千円以下は四捨五入してます。

 

こうやって見ると結構かかってますね。(^_^;)

ケチな私がこんな大金を支払ったなんて、“実質0円”の言葉の魔法ってすごい!!!

実際はその後生活費として20万円ほど追加でかかったので、合計155万円です。

 

語学学校で語学力はどのくらいあがるの?

まずは、語学学校についての簡単な紹介から。

エージェントが提携している語学学校だったので、日本人が多いのかな、と思ったのですが、そんなことはなく。

  • 日本
  • 中国
  • 韓国
  • タイ
  • ベトナム
  • サウジアラビア
  • コロンビア
  • ロシア
  • フランス

などなど…

本当に様々な国から英語を勉強しに来ていました。

※実際の写真ではありません。

 

1クラスの人数は15~18人ほど。

ですが、4月になると日本人が急激に増えます。

 

授業やテストの内容も

  • スピーキング
  • リスニング
  • ライティング
  • リーデング
  • 文法

をバランスよく学習できたと思います。

毎週テストがあり、その点数によってクラスが上がったりするので、張り合いがありました。

 

それに季節ごとのイベント

  • イースター
  • ハロウィン
  • クリスマス

など学校全体で行っていたので、自分とは違うクラスの子とも交流を深めることができました。

語学力関係なく友達が作れる、とても素敵な学校でした。

 

4ヶ月通って、気になる語学力はというと…

一番下の初心者クラスから、中級クラスまで上がることができました!!!

(すげー真面目に取り組んでた。)

でも、本当にこればっかりは個人差あります。

日本人ではないですが、同じクラスに4ヶ月いる子もいました。

学校の授業だけでなく、自分でも勉強したり、英語を話す機会を作ることによって、さらに英語力上昇が見込めます!

 

あー…もっと学校で勉強したかった…

 

 

有給ホテルインターンシップの条件は?

長いようで短かった学生生活も終了し、いよいよメインであるインターンシップです!

語学学校で培った語学力(と言っても4ヶ月ではペラペラになりません。)を生かして、いざ参らん!!!

インターンシッププログラムの条件は下記の通り。

  • 英語力中級以上
  • 英語での面接が必須
  • ホテルは選べない
  • 場所も選べない
  • 職種も選べない
  • ホテルまでの交通費は実費
  • 時給はホテルによって異なる
  • 労働時間もホテルによって異なる※

これを読んでカンのいい人はわかったと思いますが…

どのホテルが自分に回ってくるかは、完全に運まかせなわけです。

英語力に応じて職種なども決まってくるようですが、私の知り合いのほとんどは“ハウスキーピング”といって、ベッドメイキングや掃除をする人が多かったです。

ま、でもお金を稼げるんであれば、正直、どこでも行きます!何でもやります!てな勢いだったので、そんなに深く考えていなかったんですね。

そして、※をつけた、“労働時間もホテルによって異なる”が、今回私が罠にはまったところなんです。

「実質0円になるんだから高望みするなよなー。」

と思う方もいるかも知れませんが、まさかの実質0円とはほど遠い現実が待っていたのです…

 

ホテルの雇用契約で衝撃の事実

英語での面接を何とか乗り越えて、採用が決まり、ホテル側との雇用契約書にサインするときのことです。

その時初めて雇用条件を提示されたのですが…

  • 時給AU$24
  • 労働時間週20~25時間

 

え…

週20~25時間…?たったそれだけ?

 

えーと…

最低週20時間×時給$24=週給$480

週給$480×4週間=月収$1,920

MAX週25時間の場合での4週間(約1ヶ月)の給料を計算すると、$2,400

 

AU$1を83円で計算したら…

  • 週20時間×4週間=15万9,360円
  • 週25時間×4週間=19万9,200円

 

 

これ、留学費用回収できなくね?

 

もはや不安しかありません…

 

ですが、もう採用され、翌週から働くことが決まっていたので、もう行くしかありません。

考える暇もなかったのが良かったのか悪かったのか…

部屋を探し、交通手段を手配し、仲間に別れを告げ、新天地へ飛びました。

 

 

遂にホテル就業!

採用から就業まで凄まじいスピードで時は過ぎ、私は田舎の小さなホテルで働き始めました。

従業員は口数少ないものの、聞けば優しく教えてくれるいい人ばかりでした。

仕事自体は難しいものでは無く、5日ほどで仕事は覚え徐々に慣れていきました。

 

そんな私の勤めているホテルでは、部屋広さに応じて時間が決まっており、時間内に終わらせることが要求されます。

決められた時間内に終わらせることが出来なければ、減給もしくは最悪クビ、だそうです。

小さなホテルなので、そもそもの仕事量が少なく、早い日は3時間、遅くても5時間もかからず仕事が終了します。

そんな中、またもや給料に関して新事実が発覚したのです。

というのも、私の他に一人日本人の女性が働いていたのですが、話の中での一言。

 

「早く終わったら働いた時間でしか時給発生しないのよね」

 

何…?!

私は耳を疑いました。

 

例えばこういうことです。

4時間分の部屋を割り振られたとしますね。

その部屋を一生懸命頑張って3時間で終わらせました。

すると、割り振られた4時間分の給料ではなく、3時間分しかもらえない、と言うことです。

 

ようは頑張ったら頑張った分だけ、損をするってことです!!!

 

何だよそれ!歩合制の方がまだやる気でるわ!

と、思いつつ、そんな中でもどうしたらもっとお金が稼げるか考えました。

そして出た結論が、勤務日数(特に土日祝※平日より時給が高いんです!)を増やしてもらうことです。

 

早速スーパーバイザーにお願いしに行きました。すると…

 

「あなたは仕事早いし頑張ってるから、マネージャーにお願いしておくわ。」

 

とのこと。

でも、閑散期でもあるこの時期、そんな簡単に出勤日数を増やしてもらえるはずもなく撃沈。

2週間働いて、働いた時間の合計は週平均20時間未満でした…

 

恐怖の給与明細

そんなこんなで2週間が経ち、初めての給料日がやってきました。

(オーストラリアはほとんどが2週間ごと)

そして受け取った額なんと…$600

例のごとくAU$1を83円で計算しますと…4万9,800円!!!

よ、よんきゅっぱ!!!!

単純計算で4週間で手取り10万円もいかない!!!!

 

実質0円どころか、旅行資金も稼げない…

ていうか、日本より物価が高いこの国で生活できるのか???!!!

 

そんなことを思いながらもらった給与明細に目を通してみると、

  • ただでさえ少ない勤務時間から謎に3時間減らされてる!
  • トレーニング期間として、時給が約$19で計算されてる!(そんな話聞いてない。

という、もう突っ込みどころ満載の内容でした。

 

「何このずさんな給与明細…こっちは生活かかってんだぞ!!!」

 

そんな感じでマネージャー(ホテルの責任者)へ突撃!

 

「ああ~じゃあこっちで確認して、不足分は次の給与と一緒に振り込むね。」

 

ゆるい…私の怒りや気迫が全く伝わらない…

まー、ちゃんとお金くれるならいいです。もうなんでも。

 

 

オーストラリアでの生活費ってどのくらい?

日本よりも物価の高いオーストラリア。

特に高いのは、家賃と食料品です。

節約したければ、自炊一択です。

日本で言う、おにぎり的な感覚で、りんごやニンジンを噛ってる人はたくさんいました。

安くて手軽なんです。

 

ちなみに、衣類はセールだと鬼安いです!!!

時間があるからつい見ちゃって、気付いたら必要ないもの買って、帰ってから後悔するパターンです。

 

ではでは、4週間(約1ヶ月)で生活費がいくらかかっていたのか公開します。

シェアハウス家賃

(光熱費・Wi-Fi込)

 5万円
スマホ  3,000円
バス代  1万円

食費

(自炊のみ)

 1万円

交際費

(外食含む)

 0~5,000円

雑費

(薬・衣類等)

 0~2,000円
合計  8万円

※AU$1を83円で計算しています。

※100円以下は四捨五入してます。

 

家賃はシェアルームでは平均的な価格です。

削れるとすれば、交際費・雑費ですね。

自炊を主にして、友達と飲みにもご飯にも行かず、市内へも行かず、友達に会わなければ、少しは貯金できます。

 

先ほど計算しましたが、現状のままいくと単純計算で4週間(約1ヶ月)で手取り10万円なわけです。

ここらか上記生活費を差し引くと、2~3万円しか手元に残らないんです。

 

多く見積もって、週25時間×4週間=19万9,200円なら、10万円ちょい貯金できます。

でも、これ繁忙期の場合ですからね?

繁忙期がこれから奇跡的に8ヶ月続いたとしても、70~80万円しか回収できません。

私がこの留学にいくらかかったかご存知ですよね。

 

ひかりり
ひかりり

はい、155万円です。

と、言うことは…

ホテルの仕事だけではMAXで半分しか回収できないってこと!!!

 

そりゃ、ほかに仕事見つければいいんのはわかってます。

 

でも、話が違うじゃないか!!!!!!

 

もう一つ怒りの矛先を忘れちゃいけません。

実質0円と謳っていたエージェントです。

 

エージェントとホテル斡旋会社との戦い

早速エージェントに怒りのメッセージを作成し、送信しました。

内容としては、

  • 労働時間数が極端に短いこと(平均週20時間未満だった)
  • それにより満足な収入が得られないこと
  • 留学費用実質0円どころか貯金もほとんどできないこと

すると、「斡旋会社に確認します。」との回答。

何を確認するんですか?って感じでしたがとりあえず待機。

すると斡旋会社から状況確認の電話がきて事情聴取される。

 

そして最終的に…

「同意書にサインしましたよね?

それにホテルは契約違反をしているわけではないので、こちらとしては何もできません。」

 

同意書にサインしましたよね?って言われたらもう何も言えません。

覚えてなくても、サインしたんだから。(泣)

プログラムの信憑性を安易に信用し、参加した私の判断に責任があります。

でも、私が言いたいのはそういうことじゃないんだよ!!!

  • 実質0円を謳って人を集めて、メリットばかり話す。
  • リスクやリアルな現状はきちんと説明しない。

そこだけは納得できなくて、改善してもらうようエージェントに要求し、終了しました。

 

まとめ

私と同じように、実質0円留学にわくわくして参加している人、もしくは参加を検討している人、たくさんいると思うんです。

そんな人たちに同じ思いをしてほしくないので、今回この記事を書きました。

汗水垂らして、お客さんや上司に怒られて、同僚の愚痴聞きながら、頑張って働いて稼いだお金。

私も大切なお金と夢を持ってこのプログラムに参加したので、悔しさが残ります…

今回は私の話を私目線で記事にしましたが、同じプログラムに参加し、

  • 大きなホテルに配属され、月約30万円くらい稼いでいる子
  • 完全歩合制のホテルで頑張っている子

もいます。

先ほども言いましたが、本当に運まかせなんです。

私のように、実質0円とは程遠いケースもあるということです。

留学費用のほとんどが語学学校と生活費で必要なお金だったとはいえ、なかり大きいです。

このようなリスクがあると分かっていれば、私はフィリピンやフィジーに留学していたでしょう。

唯一救いなのは、留学で仲間との出会いや経験を得たこと。それに尽きます。

お金は働けば稼げますからね!!!(泣)

みなさんの留学が一生の思い出に残るハッピーなものになることを願っています♪

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