- 部下のミスを責め立て怒鳴り散らす上司
- 人混みで肩がぶつかったとキレて怒鳴り散らす人
- 注文した料理が出てくるのが遅いと店員を呼び出して大声でクレームを入れる人
- 車の運転中些細なことでキレて煽ってくる人
「え?こんなことで?」ってくらい些細な事で急に怒るので、地雷を踏まないように毎日ビクビクしてました…
本音をいえば、すぐ怒る・キレる人は、なるべく避けたいところではあります。
ですが、会社や所属するコミュニティ、ましてや家族や恋人であれば、人間関係をできるだけ良好に築きたいですよね。
“イライラしてしまうのは、ストレスが原因”とよく言われますが、それだけが原因ではありません。
実はすぐ怒る人には共通する“ある特徴”があるんです。
少数ではありますが、病気が原因の可能性も。
相手を知ることで、良好な関係性に一歩近づきましょう。
すぐ怒る人に共通する心理的特徴とは?
すぐ怒る人には、ストレス以外に共通する“ある特徴”があります。
その特徴とは、“自分が正しいという思い込みが強い”ということです。
シチュエーションの例をあげると、
- 自分と反対意見をあげた人に対し「私が正しい!」と怒りだす
- 自分の考え方ややり方を相手に押し付け、拒否されると怒りだす
- 自分がやってあげたことに対して感謝されないと怒りだす
- 自分の作ったものや表現したものを馬鹿にされて怒りだす
- 自分の気持ちを理解してもらえず「なんでわかってくれないの!」と怒りだす
どれも、“自分が正しい”という思い込みが根本的な原因です。
自分が正しい、自分をわかってほしい、自分の思い通りに動いてほしい、そういった思いを裏切られたときに強い怒りが湧いてくるのです。
自分の基準でしか物事を考えられないので、周囲の意見やアドバイスを受け入れることは容易ではありません。
自分の意に沿わない意見はすべて反対意見、つまり自分を否定されたと受け取ってしまうのです。
そしてアドバイスをくれた人に対して、「あなたは間違っている!」「私のやり方が正しい!」「どうしてわかってくれないの!」と、相手を責めて自分に従わせようとします。
自分の思い通りにならないと怒りだしてしまうのです。
もちろんこういった感情は誰しも持つことはあり得ます。
ですが、そこで周囲の意見やアドバイスを肯定的に受け入れ、「もしかしたら自分が間違っているのかも?」という思考に変換できる人も多くいます。
それがすぐ怒る人とそうでない人の分岐点と言えます。
後者は新しいものを受け入れ、学習するので成長がありますが、前者は自分の考えややり方に固執するので成長が見込めません。
大富豪や億万長者は怒らない、という話を聞いたことがありますが、こういったことも関係しているかも知れませんね。
病気や障がいの場合もある
怒りが抑えられない人の中には、病気や障がいが原因になっている場合もあります。
ADHD(注意欠如・多動性障害)と呼ばれる発達障害の一種には、感情のコントロールができなくなるなどの症状があるのです。
怒りの感情が抑えられなかったり、怒りに任せて手が出てしまうことも、この障がいによる症状のひとつです。
近年では、大人になってから自覚し始めたり、周りに指摘されてカウンセリングを受ける方もいるようです。
日常生活や仕事などで支障が出ている場合は、一度カウンセリングを受診してみるとよいかもしれません。
すぐ怒る人への3つの対処法
できるなら、すぐ怒るの直してほしいところですが、相手を変えることは難しいものです。
だからといって、こちらばかり我慢していてはストレスが溜まってしまいます。
そこで、すぐ怒る人とうまく付き合うための対処法を実践してみましょう。
1.相手の意見を否定しない
前に述べた通り、すぐ怒る人は自分が正しいという気持ちが強いので、否定されたり意見されることを一番嫌います。
明らかに間違えていることでも、直接的に指摘するのは避けた方が無難です。
意見を肯定したうえで、他の可能性や意見があるということを柔らかい言葉で伝えてみましょう。
日ごろから相手を褒めたり肯定的な言葉をかけ続ければ、味方であると認識され、さらに怒られにくくなります。
2.怒った時の原因を分析する
過去に相手が怒り出した場面を思い出してみましょう。
どういったことで怒りだすのか?何が原因だったのか?
それらを把握することで、相手の怒りの原因となる発言や行動を回避することができます。
3.できるだけ会話しない
シンプルですが、究極の対処法です。
接点が多いほど、地雷を踏んでしまう可能性が高まります。
たった一つの不用意な発言によって怒りを買ってしまうかもしれません。
可能な限り、会話しないようにすることが一番です。
すぐ怒らないための3つの対処法
突発的な怒りの感情をコントロールできず、冷静になってから後悔して自分で自分を責めてしまう方もいるかもしれません。
この状態を繰り返していると、自己嫌悪に陥り、自分のことが嫌いになってしまいます。
私も、怒りをコントロールできなくなることがあります。
特に家族や恋人には、わかってほしいという思いから強くあたってしまいます…
では、どういった対処をすればよいのでしょうか。
1.「自分は正しくないのかもしれない」という視点を持つ
「自分の主張は正しい」という思いが強いほど、否定されたり、理解してもらえないときの怒りも強くなります。
そんなとき「自分は正しくないのかもしれない」という視点を持っていると、怒る前に「本当に自分の主張は正しいのか」を問うことになります。
怒る前に冷静に考える習慣がつけば、感情に任せて怒りをぶつけることがなくなります。
2.怒りの対象から距離を置く
強い怒りが湧いてきたら、怒りの対象から距離を置くように意識することも効果的です。
人や物事など、怒りの対象を目の前にしたままだと、頭の中はそのことでいっぱいになってしまいます。
延々と怒りが湧いてきて、収まらない状態が続くことになります。
一度怒りの対象から物理的な距離を置いて、冷静になりましょう。
3.自己分析をする
過去に自分が怒りの感情をコントロールできなくなってしまったときのことを思い返してみましょう。
どんな出来事や言葉が怒りの引き金になってしまったのでしょうか。
記録して、分析すれば、自分の怒りの傾向がわかってきます。
怒りのポイントを把握することで、怒りの原因を回避することができます。
番外編 生活習慣を見直す
生活習慣を見直すことで、些細なことでイライラする状態が改善することがあります。
現代の生活は、仕事での疲労だけでなく、スマホ疲れ、運動不足や睡眠不足などがストレスの原因になっています。
また、高糖質な食生活を続けることによる低血糖が関係していることもあります。
低血糖とは、空腹時に甘いものや炭水化物などの糖質をいきなり口に入れることで、血糖値が急上昇したあと
血糖値を下げるインシュリンが過剰に分泌されて起こるものです。
こういった食生活を繰り返している人は、低血糖がイライラの一因かもしれません。
心当たりがある方は意識して改善していくことをおすすめします。
まとめ
些細なことですぐに怒る人は、根本に「自分が正しい」という思い込みがあるのが特徴としてあげられます。
そのほかにも病気や障がい、日々のストレス、低血糖、などの要因も考えられます。
すぐ怒る人と良好な関係を築くことは、ストレス耐性によってはかなり難しいと思います。
その場合は無理に関係を築こうとせずに、極力関わらないという選択も自分を守るためにも大切です。
ですが、円滑に仕事や生活をこなしていくうえで必要な場合、我慢をしすぎず対処していければと思います。
また、自身が怒りやすいという自覚がある方は、自分自身と付き合っていくことにストレスを感じてしまっているかもしれません。
自分自身とは一生付き合っていかなければなりません。
この機会に改めて自分と向き合う時間を持ってみるのもいいかもしれません。
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