目の前で人が溺れた!対処法と水難事故を防ぐポイントまとめ

暮らし

GWから夏の終わりにかけて、海や川で遊ぶ人が増えてきます。

それに伴い、増加するのが「水難事故」。

楽しいはずの夏の思い出の空気が一変してしまいます。

もし、あなたの目の前で、人が溺れていたらどうしますか?

まず真っ先に「助けなきゃ!」という気持ちが働くと思いますが…

その衝動にとらわれて、何も考えず飛び込むのは、かなり危険です!

では、そんな時、一体どうすればいいのか?

助けるためには、正しい知識と手段を知っておく必要があります。

今回は、水難事故に遭遇したときの対処法と防止する方法についてまとめました!

 

年間の水難事故の件数

一口に水難事故と言っても、場所や理由は様々です。

ただ共通して言えることは、水難事故に遭った約半数の人が、亡くなっているということなんですね。

ここ数年は、年間を通して水難事故の件数は約1,500件にのぼります。

ですので、単純計算でも約750名の方が亡くなっているということになりますね。

数字で見ると、とてつもない数で、心が痛くなります…。

それと同時に、もし自分や家族が水難事故に遭遇してしまったら?と考えてしまうものです。

 

水難事故が発生しやすい要因は?

では、死亡もしくは行方不明となってしまった水難事故の多くはどこで発生しているのでしょうか。

多い順に順位づけすると…

1位 「海」

2位 「川」

3位 「用水路」

という順位になります。

みなさんの思っていたとおりかもしれませんが、やはり海や川での水難事故が多いです。

どういったときに水難事故に遭遇してしまうかというと、主に下記の3つがあけられます。

  • 魚釣り
  • 水遊び
  • 水泳

いずれにしても、水の近くにいるときは危険であると言う認識を忘れてはいけませんね。

 

人が溺れる水深は?

ちなみに人はどのくらいの水深で溺れてしまうか知っていますか?

ほとんどの方が、足がつかないような深いところを想像すると思いますが、実は水深20~30cmでも十分溺れてしまう可能性があるんです。

「え、そんなに浅いのにどうやって?」と思う人もいると思いますが、人は頭部が全部隠れるほどの水深なら溺れることがあるのですね。

子供なら約20cm、大人は約30cmということです。

なので、水深の比較的浅いところでも、油断せず注意を払うようにしましょう。

 

 

目の前で人が溺れたら?

まず、ハッキリと言えることは、「1人で助けようとしてはいけない」ということです。

その理由は、溺れている人を助けようとして飛び込んで水に飛び込んだほとんどの方が亡くなっているからなんです。

「早く助けないと!」という気持ちが働くのは、わかりますが、自分自身も危険に晒すことになり、最悪の場合、溺れた人と助けようとした人どちらも助からないと言う結果になりかねません。

そんな最悪の場合を避けるためには、水難事故に遭遇したときの対処方法を知っておく必要があります。

 

水難事故に遭遇したときの対処法

溺れている人を見つけたら下記の順番で対処するようにしましょう。

  1. 自分自身の安全確保
  2. 救助を呼ぶ
  3. 周囲に知らせる
  4. 救助隊が来るまでできることをする

では、1つずつ解説していきます。

1.自分自身の安全確保

誰かが溺れている状況に居合わせたということは、自分自身も危険な状況にある可能性もあります。

自分が置かれている状況や周囲をよく確認し、安全確保を行いましょう。

人が溺れているのにまず自分の身の安全を考えるというのは、腑に落ちないかも知れませんが、適切な救助を行うためにも、重要なことなのです。

 

2.周囲の人に知らせる

先ほどもお伝えしたように、一人でなんとかしようとしてはいけません。協力してくれる人を探します。

溺れている人からから目を離さずに、大声で知らせるようにしてください。

地元の人がいれば、救助を要請する際に、正確な場所を伝えることができますし、中には、ライフセーバーの人や救助に詳しい人が居るかもしれません。

とにかくその場に居合わせた人、周囲にいる人、なるべく沢山の人に知らせることですね。

 

3.救助を呼ぶ

自分自身の安全を確保し周囲の人に知らせたら、119番に電話して救助を呼びましょう。

ちなみに水難事故の場合は118番でもOKです。

この番号は、海上保安庁の緊急通報用の電話番号で、119番と同じように、救助隊を要請することができます。

自分がもし携帯電話を持っていなくても、周囲の人が持っているかもしれません。

早ければ早いほうが良いです。

到着時間は約8分と言われていますので、その間に、周囲の人達と協力してできることをします。

 

4.救助隊が来るまでできることをする

救助隊が来るまでの約8分間でできることをしましょう。

①浮くものを投げ入れる

②長いものを投げ入れる

具体的に説明していきますね。

 

①浮くものを投げ入れる

溺れた人はパニックになって声を出したり、無理にあがくと体力を消耗し、救助隊が来るまで持ちません。

救助が来るまで“静かに待たせること”が重要です。

それにはまず、浮くものを投げ入れ、掴まらせるといいでしょう。

救命用具があればそれを使うに越したことがないですが、ない場合は代用する必要があります。

例えば…

  • ペットボトル(1.5L1~2本でも十分に効果あり)
  • クーラーボックス
  • ビーチボール
  • ビニール袋やポリ袋(空気を入れて口を結ぶ)

などが、有効ですね。

とにかく浮くものを用意し、溺れた人に掴まらせることで、安全に待機させることができます。

 

②長いものを投げ入れる

ここまできてはじめて、岸に引き上げることを考えます。

何か長いもの、溺れていた人が掴まり、岸まで引っ張って救助できるようなものを探します。

長い棒や、ロープがあれば使えますが、まわりにそのようなものがなときには、“服を結んでつなげること”で、応用ができます。

周辺の人の服の袖を固く結び、つなげてロープの代わりにします。

そう遠くなければ、これでも十分に役割を果たすことができますね。

 

上記の対処法を行えば、救助を安全に待つことができるでしょう。

 

 

水難事故を防止するには?

水難事故が発生する要因の根本を絶つことにより、事故を未然に防げることもあります。

事故を防ぐためには、危険な場所や状況を把握しておくことが重要です。

また、ちょっとした不注意や悪ふざけが、水難事故につながることも多くあります。

この章では水難事故を未然に防ぐための方法を解説していきますね。

 

水難事故防止のポイントは下記の3つです。

  • 危険な場所には近づかない
  • 体調が悪いときや飲酒したら泳がない
  • 子供から目を離さない

 

危険な場所には近づかない

海や川は数mの距離でも、水深が急に深くなったりするところがあります。

海の場合このような危険な場所は、「危険」「遊泳禁止」などの表記されていることが多いので、絶対に近づかないようにしましょう。

また「遊泳区域」とされていても、流れの強弱や水深、そして自分の体力などを考慮して泳ぐようにするといいですね。

他にも、海の場合は潮の満ち引き、川や用水路は天候によって、水深が急激に変化することがありますので、十分に注意しましょう。

 

 体調が悪いときやお酒を飲んだときは泳がない

体調が万全でないときや疲れているときは、事故につながる危険が高くなりますので、釣りや水泳は控えたほうがいいでしょう。

また、飲酒後や飲酒しながらは泳いだり釣りをするのは相当危険な行為です。

飲酒運転が違反であるように、飲酒をすると反応や判断が鈍り、適切な行動ができなることが多く、事故につながりやすくなります。

 

子供から目を離さない

水深が浅い場所でも、絶対に子供から目を離したり、一人にさせたりしないでください。

ほんのちょっとの油断で、子供が転倒して溺れたり、波にさらわれたり、命の関わる事故に繋がる可能性が高くなります。

必ず大人が一緒に付き添って、目を離さないようにしましょう。

 

まとめ

もし自分の目の前で人が溺れたら、興奮してパニック状態になってしまうかもしれませんが、冷静になって、やるべきことを果たしてください。

何度も言いますが、自分ひとりで助けようとするのは危険な行為ですからね!

水難事故に遭遇したら

  1. 自分自身の安全確保
  2. 救助を呼ぶ
  3. 周囲に知らせる
  4. 救助隊が来るまでできることをする

事故を未然に防ぐには

  • 危険な場所には近づかない
  • 体調が悪いときや飲酒したら泳がない
  • 子供から目を離さない

水難事故は特に6~8月に急増します。自分は大丈夫、という油断はせず、適切に行動するようにしましょう!

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